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検索順位が下がった原因の切り分け方と、確認する順番・直す順番

この記事でわかること
  • 順位が本当に下がったのかを確かめる3つの確認
  • 影響範囲の形から原因の種類に当たりをつける方法
  • 技術・コンテンツ・競合・アップデートを疑う順番
  • 原因が分かったあとに直す順番とやってはいけない初動

先週まで10位以内にいた記事が、気づけば2ページ目に落ちている。問い合わせの入り口になっていたページのクリック数が、グラフの上で急に折れている。こうした場面で、担当者がまず検索するのが「検索順位 下がった 原因」です。

検索すると、原因を10個、15個、20個と並べたチェックリストが数多く見つかります。どれも間違いではありません。ただ、上から順に全部を確かめていくと時間がかかり、その間に焦ってリライトや記事の削除に手を出し、かえって状況を悪くしてしまうことがあります。

原因の候補を知ること以上に大切なのは、どの順番で疑うかです。本当に下がったのかを確かめ、影響範囲の形から当たりをつけ、直すのが早くて致命的な技術の問題から順に消していく。この順番を守るだけで、調べる項目は大きく絞れます。

この記事では、Google公式のトラブルシューティング資料を土台に、順位下落の原因を切り分ける手順と、原因が分かったあとに何から直すかの判断基準を整理します。

本当に下がったのかを確かめる最初の確認

順位下落が見かけ上のものかを確かめる3つの確認
順位下落が見かけ上のものかを確かめる3つの確認

原因を探す前に、順位が本当に下がったのかを確かめます。Search Consoleの数字や順位計測ツールの数字は、実際の評価が変わっていなくても動くことがあります。ここを飛ばすと、存在しない問題の原因を探し続けることになります。

平均掲載順位の読み違い

Search Consoleの検索パフォーマンスレポートにある「平均掲載順位」は、表示されたときの最上位の位置を、表示されたクエリすべてで平均した値です(出典: https://support.google.com/webmasters/answer/7042828?hl=ja )。

この計算方法から、次のようなことが起こります。記事が新しく50位前後のクエリで表示されるようになると、既存のクエリの順位が変わっていなくても、平均値は下がります。つまり、表示される範囲が広がった結果として平均掲載順位が悪化して見えることがあるのです。

平均掲載順位だけを見て判断せず、クエリ単位に分解して、主要なクエリの順位が実際に落ちているかを確認します。

季節変動と検索需要の変化

Googleは、トラフィック減少の原因の一つとして季節性や検索需要の変化を挙げており、確認のために期間を「過去16か月」に設定して例年の傾向を見ることを勧めています(出典: https://developers.google.com/search/docs/monitor-debug/debugging-search-traffic-drops?hl=ja )。

クリック数が減っていても、表示回数も同じ割合で減っているなら、順位ではなく検索される回数自体が減っている可能性があります。Googleトレンドで対象キーワードの推移を見ると、自サイト固有の問題か、市場全体の変化かを区別しやすくなります。

クリック数・表示回数・順位の同時確認

順位、表示回数、クリック数の3つを同じ期間で並べて見ると、状況の読み違いが減ります。

順位表示回数クリック数考えられる状況
変化なし減少減少検索需要の減少や季節変動
悪化減少減少実際の順位下落
変化なし変化なし減少検索結果の見え方の変化でクリック率が低下
悪化増加変化なし表示クエリが増えて平均値が下がった可能性

3つ目の行のように、順位も表示回数も変わらないのにクリック数だけが減る場合は、検索結果ページに広告や別の表示要素が増え、クリックが分散した可能性を疑います。この場合、ページ側の評価が落ちたわけではないため、打ち手も変わります。

影響範囲の形から原因の当たりをつける手順

影響範囲の広さごとに疑う原因
影響範囲の広さごとに疑う原因

本当に下がっていると分かったら、次はどこが下がったのかを確かめます。サイト全体なのか、一部のディレクトリなのか、特定のページだけなのか。影響範囲の形は、原因の種類とかなりの程度対応しています。

Search Consoleでは、比較期間を「過去3か月を前の期間と比較」などに設定し、ページ別のクリック数の差分で並べ替えると、落ち幅の大きいページが上に来ます(出典: https://developers.google.com/search/docs/monitor-debug/debugging-search-traffic-drops?hl=ja )。

サイト全体が同時に落ちた場合

ほぼすべてのページが同じ時期に落ちているなら、ページ単位ではなくサイト単位の原因を疑います。候補は、サイト全体に影響するnoindexやrobots.txtの誤設定、サーバー障害、手動による対策、セキュリティの問題、そしてコアアップデートです。

サイト全体の急落は、慌てて記事を直しても戻りません。まず技術とペナルティの有無を確かめ、それが無ければアップデートの時期と照らし合わせます。

特定のディレクトリやテンプレートだけ落ちた場合

ブログ配下だけ、商品ページだけ、といった形で特定の区画に下落が集中している場合は、その区画に共通する要素を疑います。テンプレートの改修でタイトルタグや見出しの出力が変わった、パンくずや内部リンクの構造が変わった、その区画だけURLを変更した、といった変更が典型です。

この形は、直近の開発・デザイン側の変更と時期を突き合わせると原因にたどり着きやすくなります。

特定のページやクエリだけ落ちた場合

一部のページや一部のクエリだけが落ちているなら、ページ単位の原因です。情報が古くなった、検索意図と内容がずれた、競合がより良いページを出した、サイト内の別ページと評価を食い合っている、といった可能性を順に見ていきます。

影響範囲優先して疑う原因最初に見る場所
サイト全体技術的な誤設定、手動による対策、セキュリティ、コアアップデートインデックス登録レポート、手動による対策レポート、検索ステータスダッシュボード
一部の区画テンプレート改修、URL変更、内部リンク構造の変更開発側の変更履歴、クロールの統計情報
特定ページ情報の古さ、検索意図のずれ、競合、カニバリゼーション検索結果ページの実物、クエリ別の順位推移

技術的な原因とペナルティの確認

最初に消すべき技術とペナルティの原因
最初に消すべき技術とペナルティの原因

影響範囲に関わらず、技術的な原因は最初に確認します。理由は2つあります。確認に時間がかからないこと、そして該当した場合の影響が大きく、他の対策をいくら積んでも効果が出ないことです。

noindex・robots.txt・canonicalの誤設定

サイト改修やCMSの設定変更のあと、本番環境にnoindexが残っている、robots.txtで必要なディレクトリのクロールを止めている、canonicalが別のURLを指している、といった誤りは珍しくありません。

確認はSearch ConsoleのURL検査で行います。落ちたページのURLを入れ、インデックス登録の可否、Googleが選択した正規URL、クロールの可否を見ます。ユーザーが指定した正規URLとGoogleが選んだ正規URLが食い違っている場合は、重複と判断されている可能性があります。

インデックス登録とクロールの異常

Googleは技術的な問題の確認手段として、クロールの統計情報レポートとページのインデックス登録レポートで問題の急増を見ることを挙げています(出典: https://developers.google.com/search/docs/monitor-debug/debugging-search-traffic-drops?hl=ja )。

インデックス登録されていないページ数が下落時期に合わせて増えていないか、サーバーエラーの応答が増えていないかを見ます。サーバーの不調でクロールが失敗し続けると、ページが検索結果から外れることがあります。

表示速度などのページエクスペリエンスも、この段階で合わせて確認します。Core Web Vitalsの指標はLCP、INP、CLSの3つで、LCPは2.5秒以内、INPは200ミリ秒未満、CLSは0.1未満が目安とされています(出典: https://developers.google.com/search/docs/appearance/core-web-vitals?hl=ja )。ただし、同じ資料でも良好なスコアが上位表示を約束するとは書かれていません。急落の主因として疑うより、改修で大きく悪化していないかを確かめる位置づけで見ます。

手動による対策とセキュリティの問題

Search Consoleの「手動による対策」レポートと「セキュリティの問題」レポートは、該当が無ければ何も表示されないため、見るだけで白黒がつきます。スパムに関するポリシーへの違反が指摘されている場合や、改ざんによるマルウェアの検出がある場合は、順位の話より先にその解消が必要です。

注意したいこと

手動による対策が出ていないからといって、スパム的な手法が評価されているとは限りません。短期間に不自然な被リンクを集めた、内容の薄いページを大量に作った、といった心当たりがある場合は、レポートに表示が無くても見直しの対象にします。

コンテンツと競合に原因がある場合の見極め

ページ単位の下落で確認する4つの観点
ページ単位の下落で確認する4つの観点

技術とペナルティに問題が無く、特定のページやクエリだけが落ちているなら、ページの中身か、検索結果ページ全体の顔ぶれに原因があります。ここで大事なのは、自分のページだけを見るのではなく、そのクエリの検索結果を実際に開いて見ることです。

情報の古さと検索意図のずれ

公開時点では十分だった内容も、制度や料金、ツールの仕様が変われば古くなります。上位のページが新しい情報を反映しているのに、自分のページだけ古い情報のままであれば、順位が下がるのは自然なことです。

もう一つは、検索意図そのものが変わるケースです。以前は「〇〇とは」という定義を求める記事が上位に並んでいたクエリで、比較記事や手順記事が上位を占めるようになることがあります。この場合、情報を足すだけでは戻りにくく、記事の型そのものを見直す必要があります。

サイト内での評価の食い合い

同じクエリに対して、サイト内の複数のページが入れ替わりで表示されていることがあります。Search Consoleで対象クエリを選び、ページタブを開くと、どのURLが表示されているかが分かります。

時期によって表示されるURLが入れ替わっているなら、Googleがどちらを出すべきか迷っている状態です。役割の近いページを統合する、片方の主題を明確に変える、内部リンクのアンカーテキストを整理する、といった対応を検討します。

リライトで評価されていた部分を失ったケース

見落とされやすいのが、自分たちの手で順位を落としているケースです。リライトで見出しを整理した結果、流入の多かったクエリに答えていた段落が消えた。文字数を減らした結果、上位の理由になっていた具体例が無くなった。こうした変更は、変更日と下落日を並べると分かります。

リライトの前後でクエリ別の流入を比べ、落ちたクエリに答えていた部分が残っているかを確認します。消していた場合は、その部分を戻すのが最初の対応です。

競合の顔ぶれの変化

順位は相対的に決まるため、自分のページが何も変わっていなくても、より良いページが後から出てくれば押し下げられます。Googleもコアアップデートの説明で、順位が下がったページが悪いとは限らず、他のページがより適切と評価された場合があると説明しています(出典: https://developers.google.com/search/docs/appearance/core-updates?hl=ja )。

下落したクエリで上位に入ってきたページを開き、自分のページに無い情報、より新しい事例、より分かりやすい構成が無いかを見比べます。ここで見つかった差分が、そのまま改善項目になります。

アップデート後の判断と立て直しの順番

下落後に原因特定から改善までを進める順番
下落後に原因特定から改善までを進める順番

原因の候補が絞れたら、最後にアップデートとの関係を確かめ、何から直すかを決めます。立て直しの段階で順番を誤ると、せっかく原因を特定しても、戻るまでの時間が延びたり、別の問題を招いたりします。

検索ステータスダッシュボードとの時期の照合

Googleの検索ステータスダッシュボード( https://status.search.google.com/ )には、ランキングに関するアップデートの開始日と終了日が掲載されます。下落の始まった日がアップデートの期間に重なるかを確認します。

Googleは、コアアップデートで影響を受けた場合、ロールアウトの開始前の1週間と、完了後の直近の週を比較するよう案内しています(出典: https://developers.google.com/search/docs/appearance/core-updates?hl=ja )。ロールアウト中の順位は揺れやすいため、途中の数字で判断しないことが重要です。

待つべき下落と動くべき下落

同じ資料では、2位から4位のような小さな下落であれば抜本的な対策は不要とされ、大きく下がった場合にコンテンツの評価を見直すよう書かれています。また、改善しても効果が出るまでに数日から数か月かかることがあり、次のコアアップデートを待つ必要がある場合もあるとしています(出典: https://developers.google.com/search/docs/appearance/core-updates?hl=ja )。

小幅な変動は記録して静観し、大きな下落だけを原因調査の対象にする。この線引きを先に決めておくと、日々の順位の上下に振り回されずに済みます。

やってはいけない初動

順位が下がった直後にやりがちで、状況を悪化させやすい行動があります。

  • 原因を特定しないまま、落ちた記事を全面的に書き換える
  • 順位が戻らない記事をまとめて削除する、またはnoindexにする
  • 短期間で被リンクを増やすサービスを使う
  • 同時に複数の施策を入れて、どれが効いたか分からなくする

特に最後の点は見落とされがちです。タイトル変更、本文追加、内部リンク変更を同じ日に入れると、戻っても下がっても理由が分からず、次に同じことが起きたときに使える知見が残りません。

直す順番の決め方と変更記録

原因が複数見つかった場合は、影響の大きさと直す手間の2軸で順番を決めます。

優先度条件例
1影響が大きく、すぐ直せるnoindexの解除、robots.txtの修正、消した段落の復元
2影響が大きく、手間がかかる検索意図に合わせた記事の型の作り直し、重複ページの統合
3影響が小さく、すぐ直せる古い数値や情報の更新、内部リンクの追加
4影響が小さく、手間がかかる表示速度の大規模な改修

ここがポイント

直した内容と日付は、スプレッドシートなどに必ず記録します。「いつ、どのページの、何を変えたか」が残っていれば、効果の検証ができるうえ、次に順位が下がったときも変更日と下落日を突き合わせるだけで原因の多くが絞れます。

順位下落の調査が長引く一番の理由は、原因が難しいことより、過去に何を変えたかの記録が無いことです。担当者の交代や外注先の変更があったサイトほど、この記録が途切れやすくなります。

よくある質問

順位が下がってから、どのくらい様子を見るべきですか?

技術的な誤設定や手動による対策が見つかった場合は、待たずにすぐ直します。コアアップデートの期間と重なっている場合は、Googleの案内どおりロールアウトの完了を待ち、完了後の週と開始前の週を比べてから判断します。小幅な変動であれば、数週間の推移を記録してから動いても遅くありません。

順位が下がった記事はリライトすべきですか?

原因がコンテンツにあると分かった場合に限ります。技術的な問題や一時的な変動が原因のときにリライトしても戻らず、評価されていた部分を失うおそれがあります。リライトする場合も、落ちたクエリに答えていた部分は残し、上位ページとの差分を埋める形で加筆します。

記事を削除すればサイト全体の評価は上がりますか?

削除すれば必ず上がるというものではありません。流入の少ない記事でも、特定のクエリで問い合わせにつながっていることがあります。削除や統合を検討する場合は、クエリ別の流入と内部リンクの状況を確認し、役割の重なるページを統合するところから始めるのが安全です。

原因を調べても分からない場合はどうすればよいですか?

この記事の順番で確認しても特定できない場合は、下落前後のSearch Consoleのデータ、サイトの変更履歴、上位ページの変化を一つの表にまとめてみてください。それでも判断がつかない場合は、社外の第三者に見てもらうのも一つの方法です。Googleもコアアップデートの資料で、サイトと無関係な第三者による評価を提案しています。

まとめ

  • 最初に、平均掲載順位の計算方法や季節変動による見かけの下落ではないかを確かめる
  • サイト全体、一部の区画、特定ページという影響範囲の形から原因の種類に当たりをつける
  • 技術的な誤設定、手動による対策、セキュリティの問題は、確認が早く影響が大きいため最初に消す
  • ページ単位の下落は、情報の古さ、検索意図のずれ、評価の食い合い、リライトでの欠落、競合の変化を順に見る
  • コアアップデートと重なる場合はロールアウト完了を待ってから比較し、直す順番は影響と手間で決めて変更を記録する

順位が下がったときに必要なのは、原因の候補を網羅することより、疑う順番を決めて一つずつ消していくことです。記録を残しながら進めれば、今回の下落の調査が、次に同じことが起きたときの備えにもなります。

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