Blog

ChatGPT検索の対策とは?引用されるための技術確認と情報設計、立て直しの手順

この記事でわかること
  • ChatGPT検索が質問を分解し、出典を選ぶまでの流れ
  • OAI-SearchBot・CDN・Bing登録など技術面の確認項目
  • 引用されやすいページの見出しと本文の設計
  • 引用されない状態から立て直す手順と効果測定の方法

自社の名前やサービス分野をChatGPTに聞いてみたら、競合のサイトばかりが出典として並び、自社のページは一度も出てこない。Googleでは上位にあるのに、なぜChatGPTには拾われないのか。マーケティング担当者からこうした相談を受けることが増えています。

ChatGPT検索の対策は、Google向けのSEOとは別物の新しい技術ではありません。ただ、引用されるまでの経路がGoogleとは少し違うため、Googleで順位が取れていても、途中のどこかで止まっていれば引用は起きません。

この記事では、ChatGPTが回答を組み立てる流れを公式ドキュメントに沿って整理したうえで、技術面の確認項目、引用されやすいページの情報設計、そして「引用されない状態からどう立て直すか」の手順までを順番に説明します。

結論を先に書くと、ChatGPT検索の対策は「入口を塞いでいないか」の確認から始め、次に既存ページを抜き出しやすい形に直す順番が効率的です。新しい記事を量産するのは、その後で十分です。

ChatGPT検索の仕組みとGoogle検索対策との違い

ChatGPT検索の仕組みとGoogle検索対策との違い
ChatGPT検索の仕組みとGoogle検索対策との違い

対策を考える前に、ChatGPTがどうやってWeb上の情報を回答に使っているのか、そしてGoogle向けのSEOとどこが同じでどこが違うのかを押さえておきます。ここを曖昧にしたまま施策を打つと、効果の出ない作業に時間を使うことになります。なお、Google向けのSEOを止めて予算を振り替える必要はありません。共通する部分が大きく、違いはその上に乗る部分に限られます。

質問を検索クエリに書き換えて外部の検索結果を参照する

OpenAIのヘルプ記事によると、ChatGPT検索はユーザーの質問をそのまま検索するのではなく、1つ以上の検索クエリに書き換えて検索提供元に送ることがあります。最初の結果を見たうえで、さらに具体的なクエリを追加で送る場合もあると説明されています。検索提供元としてはBingの名前が挙げられています(出典: https://help.openai.com/en/articles/9237897-chatgpt-search )。

ここから分かるのは、ユーザーが入力した長い質問文と、実際に検索される語句は一致しないということです。たとえば「中小企業がSEOを外注するときの注意点は」と聞かれた場合、内部では「SEO 外注 注意点」「SEO 契約 期間」のような短い語句に分解されて検索される可能性があります。自社のページが引用されるかどうかは、この分解後の語句で見つかるかどうかに左右されます。

ChatGPTの回答には、モデルが学習済みの知識から答える場合と、その場でWebを検索して答える場合があります。出典リンクが付くのは主に後者です。

学習データに自社の情報が含まれるかどうかは、サイト運営者が短期間で動かせるものではありません。一方で、検索経由の引用は、クロールされること、インデックスされること、質問に合う一節を持っていることの3つがそろえば起きます。運営者がコントロールできるのは検索経由の引用なので、対策の中心はこちらに置きます。

引用の入口になるクローラー

OpenAIは用途の異なる複数のクローラーを公開しています(出典: https://developers.openai.com/docs/gptbot )。

名前役割ChatGPT検索との関係
OAI-SearchBotChatGPTの検索機能でWebサイトを表示するために使う拒否すると検索回答に表示されない
GPTBot生成AIモデルの学習に使うコンテンツを収集する検索での表示とは別に設定できる
ChatGPT-Userユーザーの操作に応じてページにアクセスする利用者の操作起点のためrobots.txtが適用されない場合がある

同じドキュメントでは、GPTBotを拒否しながらOAI-SearchBotを許可する設定ができると明記されています。学習には使われたくないが検索では表示されたい、という方針は両立できます。

共通する土台はクロール・インデックス・検索意図

クローラーがページにたどり着けること、検索エンジンのインデックスに登録されること、検索した人の疑問に答える内容であること。この3つはGoogleでもChatGPTでも前提になります。

Googleは、AIによる概要などのAI機能に表示されるために、通常の検索で求められること以外の追加要件や特別な最適化は必要ないと説明しています(出典: https://developers.google.com/search/docs/appearance/ai-features )。ChatGPTはGoogleとは別の仕組みですが、検索インデックスを経由して情報を取りに行く点は同じです。基礎的なSEOが崩れているサイトが、ChatGPTだけで引用され続けることは考えにくいでしょう。

違いは「順位」より「抜き出される一節」

Googleの通常の検索結果では、ページ単位で順位が付き、ユーザーはタイトルを見てクリックします。ChatGPTの回答では、複数のページから必要な部分だけが読まれ、文章として再構成されたうえで出典が添えられます。

そのため、ページ全体として良い内容であっても、答えにあたる部分が長い前置きの後ろに埋もれていると使われにくくなります。評価の単位がページから一節へと細かくなる、と考えると施策の方向が分かりやすくなります。この考え方はGoogleのAI機能への対応と共通しているので、詳しくは https://qujiraseo.com/blog/aio-taisaku-towa/ も参考にしてください。

Googleで上位でもChatGPTに出ない主な理由

Googleで上位にあるのにChatGPTに引用されない場合、考えられる理由は次のとおりです。

  • robots.txtやCDNの設定でOAI-SearchBotを拒否している
  • Bingのインデックスに登録されていない、または登録数が少ない
  • 書き換え後の検索語句に合うページや見出しが無い
  • 答えにあたる部分が抜き出しにくい書き方になっている

上の2つは技術的な問題で、確認すれば短時間で原因が分かります。下の2つはコンテンツの問題で、既存ページの改修で対応します。次のH2から、この順番で見ていきます。

技術面の確認項目

ChatGPT検索の技術面で確認する項目
ChatGPT検索の技術面で確認する項目

技術面の問題は、ひとつでも当てはまると、コンテンツをどれだけ直しても引用されません。逆に言えば、ここで原因が見つかれば最も短い時間で状況が変わります。最初に確認するのはこの領域です。

robots.txtでOAI-SearchBotを許可する

OpenAIは、ChatGPT検索にサイトを表示させたい場合、robots.txtでOAI-SearchBotを許可し、公開しているIPレンジからのアクセスを受け入れることを推奨しています。robots.txtを更新してから反映まで約24時間かかるとも書かれています(出典: https://developers.openai.com/docs/gptbot )。

よくあるのは、生成AIの学習を避けるつもりでAI関連のボットをまとめて拒否し、OAI-SearchBotまで止めてしまうケースです。robots.txtを開き、OAI-SearchBotに対してDisallowが書かれていないか、全ボット向けの指定で巻き込まれていないかを確認します。

CDNやWAFのボット遮断を確認する

robots.txtで許可していても、その手前でアクセスが止められている場合があります。CDNやWAFのボット対策機能、セキュリティ系のプラグインが、AIクローラーを一律にブロックする設定になっていないかを見ます。

サーバーのアクセスログでOAI-SearchBotのユーザーエージェントを検索し、記録が無い、または403などのエラーが返っている場合は、この層で止まっている可能性が高いと判断できます。アクセスログを見られる担当者が社内にいない場合は、サーバー会社や制作会社に確認を依頼します。

Bingのインデックス状況を確認する

ChatGPT検索の提供元としてBingが挙げられている以上、Bingに登録されていないページは見つかりにくいと考えるのが自然です。Bing Webmaster Tools( https://www.bing.com/webmasters/ )にサイトを登録し、サイトマップを送信したうえで、重要なページがインデックスされているかを確認します。

Bing Webmaster ToolsはGoogle Search Consoleのデータを取り込んで登録できるため、すでにSearch Consoleを使っていれば作業は数分で終わります。Googleには登録されているのにBingでは登録が少ない、というサイトは珍しくありません。

noindexとJavaScript描画を確認する

OpenAIは、ChatGPT検索に表示させたくないコンテンツにはnoindexのメタタグを使うよう案内しています(出典: https://help.openai.com/en/articles/12627856-publishers-and-developers-faq )。逆に言えば、意図せずnoindexが残っているページは表示されません。サイトリニューアルの際にテスト環境の設定が残っていないかも確認しておきます。

また、本文がJavaScriptの実行後にしか表示されない作りの場合、クローラーによっては内容を読み取れないことがあります。ブラウザで「ページのソースを表示」を開き、本文のテキストがHTMLに含まれているかを確かめると判断しやすくなります。

引用されやすいページの情報設計

引用されやすいページの情報設計
引用されやすいページの情報設計

技術面の入口が開いていることを確認したら、次はページの中身です。ここで言う情報設計とは、文章を上手にすることではなく、答えにあたる部分を見つけやすく、抜き出しやすい位置と形に置くことを指します。

見出し直下に答えを置く

各見出しの最初の1〜2文で、その見出しが問いかけている内容に直接答えます。背景や前提の説明は、その後に続ければ十分です。

たとえば「SEOの効果が出るまでの期間」という見出しなら、冒頭で期間の目安を一文で示し、その後に目安が前後する条件を説明します。ChatGPTが回答を組み立てるときに使われやすいのは、こうした単体で意味が通る一文です。

書き換え後の検索語句を想定してH3を切る

前述のとおり、ChatGPTは質問を短い検索語句に分解して検索します。ひとつの質問に対して「費用」「期間」「注意点」「比較」といった複数の側面が同時に調べられると考えると、1ページのなかにそれぞれの側面に答えるH3があるかどうかが重要になります。

自社の主要なテーマについて、顧客が実際に営業担当やカスタマーサポートに聞いてくる質問を書き出し、それを短い語句に分解してみてください。分解した語句ごとに答えている見出しがあるかを確認すると、足りない部分が見えてきます。

定義・条件・数値をひとまとまりで書く

「〇〇とは△△のことです」という定義、「ただし□□の場合は例外です」という条件、そして根拠となる数値。この3つが離れた場所に散らばっていると、抜き出された一節だけでは正確な情報になりません。

1つの段落か、隣り合う2つの段落の中に収めておくと、どこを引用されても誤解を生みにくくなります。数値を出すときは、出典をその近くに書いておきます。

一次情報と出典で信頼を補強する

どのサイトにも書いてある一般論だけで構成されたページは、他のページと区別されにくくなります。自社で計測したデータ、実際の手順の画面、顧客からよく受ける質問とその回答など、そのサイトでしか読めない情報があるかどうかが差になります。

あわせて、運営者情報や著者情報、問い合わせ先を明示しておくことも、情報の出どころを示すうえで基本になります。信頼性の示し方については https://qujiraseo.com/blog/eeat-taisaku/ で詳しく扱っています。

引用されない状態から立て直す手順

引用されない状態から立て直す手順
引用されない状態から立て直す手順

ここまでの項目を、実際にどの順番で進めるかを整理します。すでにサイトがあり、Googleではある程度の流入があるのにChatGPTでは引用されていない、という状態を想定した手順です。

手順1 質問リストを作り現状を記録する

最初に、自社が答えるべき質問を20〜30個ほど書き出します。製品名やサービス名を含む指名系の質問と、「〇〇 選び方」「〇〇 費用」のような一般的な質問の両方を入れます。

その質問をChatGPTで実際に検索し、自社が引用されたか、どの競合が引用されたか、回答の内容に誤りが無いかを表にまとめます。ChatGPTの回答は同じ質問でも毎回少しずつ変わるため、1回だけで判断せず、日を変えて複数回確認した結果を記録しておくと、後で改善を比較するときの基準になります。

手順2 止まっている段階を切り分ける

引用されない原因を、次の順に上から確認していきます。

  • 到達: OAI-SearchBotがページにアクセスできているか(robots.txt、CDN、アクセスログ)
  • 登録: Bingのインデックスに入っているか(Bing Webmaster Tools)
  • 適合: 分解後の検索語句に答える見出しがあるか
  • 抽出: 答えが見出し直下にあり、一節で意味が通るか

上の段階で止まっていると、下の段階をいくら直しても結果は変わりません。必ず上から順に確認します。

注意したいこと

Googleで上位に表示されているページでも、到達と登録の段階で止まっていることがあります。「Googleで上位だからBingも大丈夫だろう」と判断せず、管理画面で確認してください。

手順3 既存ページの改修を優先する

原因がコンテンツ側にある場合も、まず新しい記事を書くのではなく、すでに流入があるページの改修から始めます。Googleで評価されているページは、検索インデックスに登録され、ある程度の信頼を得ている状態だからです。

見出し直下に答えを置く、足りない側面のH3を追加する、定義と条件と数値を近くにまとめる。この3つの改修だけで、新規記事を1本書くよりも少ない工数で済むことが多くあります。既存記事の直し方は https://qujiraseo.com/blog/kiji-rewrite-kotsu/ も参考にしてください。

ここがポイント

改修したページは手順1の質問リストで再確認し、引用の有無を記録します。変化が見えたパターンを他のページにも横展開すると、改修の精度が上がっていきます。

効果測定の方法

ChatGPT検索対策の効果測定の方法
ChatGPT検索対策の効果測定の方法

ChatGPTからの引用は、Google Search Consoleのような公式の管理画面で順位や表示回数を確認することができません。そのため、いくつかの方法を組み合わせて状況を把握します。

utm_source=chatgpt.comで流入を見る

OpenAIは、ChatGPT検索から外部サイトへのリンクに utm_source=chatgpt.com というパラメータを自動で付けると案内しています(出典: https://help.openai.com/en/articles/12627856-publishers-and-developers-faq )。

GA4であれば、セッションの参照元にchatgpt.comが含まれる流入を絞り込むことで、ChatGPT経由でどのページに何件のアクセスがあったかを確認できます。月ごとの推移と、流入先のページを記録しておきます。

手動確認は回数を重ねて傾向で見る

手順1で作った質問リストを使い、定期的に引用状況を確認します。前述のとおり回答は毎回変わるため、1回の結果で一喜一憂するのではなく、同じ質問を複数回試して「何回中何回引用されたか」という割合で見るほうが実態に近くなります。

確認の頻度は月に1回程度で十分です。改修したページと改修していないページを分けて記録しておくと、施策の効果を判断しやすくなります。

引用されても流入が増えない場合の見方

ChatGPTの回答だけで疑問が解決すると、ユーザーは出典リンクをクリックしません。引用されているのに流入が増えない状態は、施策が失敗しているとは限りません。

この場合は、引用された回答のなかで自社名やサービス名が正しく紹介されているか、その後に指名検索が増えているかを合わせて確認します。回答の内容に誤りがあれば、自社サイトの該当ページで正しい情報を明確に書き直すことが、取れる対応のひとつになります。

よくある質問

ChatGPT検索で表示順を上げる有料の方法はありますか

OpenAIが公開しているドキュメントの範囲では、料金を払って引用の順位を上げる仕組みは案内されていません。案内されているのは、OAI-SearchBotを許可すること、表示させたくないページにはnoindexを使うことなどの基本的な設定です。

GPTBotを拒否すると検索に表示されなくなりますか

OpenAIのドキュメントでは、GPTBotとOAI-SearchBotは別々に設定でき、GPTBotを拒否しながらOAI-SearchBotを許可することができると説明されています。検索への表示に関係するのはOAI-SearchBotの設定です。

llms.txtを設置すれば引用されやすくなりますか

llms.txtはAI向けにサイトの要点をまとめるファイルとして提案されている形式ですが、本記事で参照したOpenAIのクローラーに関するドキュメントでは、ChatGPT検索の要件として挙げられていません。設置するにしても、robots.txtやBingのインデックス、本文の情報設計を確認した後で十分です。考え方は https://qujiraseo.com/blog/llmo-towa/ でも整理しています。

対策の効果はどのくらいで出ますか

robots.txtの変更は約24時間で反映されるとOpenAIは説明していますが、そこから引用されるまでの期間は、インデックスの状況やページの内容によって異なり、一律の目安は示されていません。utm_source=chatgpt.comの流入と手動確認の記録を月単位で追い、変化を見ていくのが現実的です。

まとめ

  • ChatGPT検索は、質問を短い検索語句に書き換え、Bingなどの検索提供元の結果を参照して回答を組み立てる
  • 検索での表示に関わるのはOAI-SearchBotで、学習用のGPTBotとは別に設定できる
  • 対策は到達、登録、適合、抽出の順に確認し、上の段階から直す
  • コンテンツは新規記事より既存ページの改修を優先し、見出し直下に答えを置く
  • 効果はutm_source=chatgpt.comの流入と、質問リストによる定期的な手動確認で測る

ChatGPT検索の対策は、Google向けのSEOで積み上げてきた土台の上に、入口の確認と情報の置き方の見直しを加える作業です。何から手を付けるべきか分からない場合は、まず技術面の4項目を確認するところから始めてください。

← ブログ一覧へ戻る

いまのSEO、伸びしろがどれだけあるか。
まずは無料診断でお確かめください

3分の入力で、現状の課題と打ち手の方向性をご返信します。

無料診断をはじめる