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サイトリニューアルで順位が下がる原因と、公開前後の確認項目・落ちた後の戻し方

この記事でわかること
  • リニューアルで順位が下がる仕組みと4系統の原因
  • 一時的な変動と戻らない下落の見分け方
  • 公開前の準備と、公開当日・数週間で確認する項目
  • すでに落ちたときに確認する順番と直し方

デザインを一新したサイトを公開して数日後、Search Consoleの表示回数が目に見えて減っている。主力のキーワードで探しても、以前の位置に自社のページが見当たらない。サイトリニューアルの後にこうした状況に直面する担当者は少なくありません。

リニューアル自体が悪いわけではありません。順位が下がるのは、Googleがそれまで評価していたページや評価の手がかりが、リニューアルの過程で失われたり、別物に見えたりするからです。言い換えると、何が失われたかを特定できれば、戻せる部分はかなりあります。

この記事では、リニューアルで順位が下がる仕組みと主な原因、公開前と公開直後にやること、そしてすでに順位が落ちてしまった場合の戻し方を順に整理します。上位の解説記事の多くは事前の予防策が中心なので、ここでは「落ちた後にどこから確認し、どの順で直すか」まで踏み込みます。

結論を先に書くと、リニューアルで守るべきものは見た目ではなく、旧サイトで評価されていたURL、内容、内部リンクの3つです。この3つを公開前に棚卸しし、公開後は旧URLを起点に追跡すれば、原因の切り分けはほぼ機械的に進められます。

リニューアルで順位が下がる仕組み

一時的な順位変動と戻らない下落の違い
一時的な順位変動と戻らない下落の違い

まず、Googleから見てリニューアルが何を意味するのかを押さえておきます。仕組みが分かると、慌てて対応すべき下落と、待てばよい変動の区別がつくようになります。

Googleにとってリニューアルはページの入れ替え

人間にとっては「同じ会社のサイトが新しくなった」だけでも、Googleが見ているのはURLごとのページです。URLが変われば、新しいURLは評価の履歴を持たない新規ページとして扱われるところから始まります。旧URLから新URLへ永続的なリダイレクトを設定することで、はじめて「このページはここへ移った」という手がかりが伝わります。

URLを変えない場合でも、タイトル、見出し、本文、内部リンクの張り方が大きく変われば、Googleはページの内容を評価し直します。旧ページで順位の決め手になっていた段落や見出しが新デザインで削られていれば、評価が下がるのは自然な結果です。

一時的な変動と、戻らない下落の違い

Googleはサイト移転のガイドで、移転中はランキングが一時的に変動することを想定するよう書いています。また、中規模のサイトでは大半のページの移転が反映されるまでに数週間以上かかり、大規模なサイトではさらに長くかかるとしています。
出典: https://developers.google.com/search/docs/crawling-indexing/site-move-with-url-changes?hl=ja

つまり、公開直後の数日から数週間の揺れ自体は異常ではありません。問題は、時間が経っても戻らない下落です。両者は次の点で見分けられます。

  • 一時的な変動: 旧URLの表示回数が減り、その分だけ新URLの表示回数が増えている
  • 戻らない下落: 旧URLの表示回数が減ったのに、対応する新URLの表示回数が増えてこない
  • 戻らない下落: 特定のディレクトリやページ種別だけがまとめて落ちている

旧URLから新URLへ評価が移っていく途中なのか、移らずに消えているのかを見るのが判断の軸になります。

順位が下がる主な原因

リニューアルで順位が下がる4つの原因
リニューアルで順位が下がる4つの原因

リニューアル後の順位低下は、ほとんどが次の4系統のどれかに当てはまります。複数が同時に起きていることも多いので、1つ見つけて終わりにせず、すべての系統を確認します。

URL変更とリダイレクトの不備

最も影響が大きく、最も多いのがこの系統です。典型的なのは次のようなケースです。

  • 旧URLにリダイレクトが設定されておらず、404になっている
  • 一時的なリダイレクト(302や307)のまま公開している
  • 旧URLをすべてトップページへまとめてリダイレクトしている
  • 旧URLから中間のURLを経由して新URLへ届く、リダイレクトのチェーンになっている

Googleのリダイレクトに関するドキュメントでは、301や308の永続的なリダイレクトはリダイレクト先が正規版であることを示す強いシグナルとして使われ、302や307の一時的なリダイレクトはそのシグナルとして使われないと説明されています。
出典: https://developers.google.com/search/docs/crawling-indexing/301-redirects?hl=ja

また、サイト移転のガイドでは、多数の旧URLを関連性の低い1つのURLへリダイレクトすることを避けるよう明記されています。トップページへの一括リダイレクトは、設定の手間は少ないものの、個々のページが持っていた評価を引き継ぐ手段としては機能しにくいと考えるべきです。

コンテンツの削除、統合、薄くなる変更

デザインを優先した結果、本文が短くなる、表や事例が削られる、複数のページが1ページにまとめられる、といった変更もよく起きます。

検索で評価されていたのは、そのページが検索した人の疑問に答えていたからです。答えにあたる部分を削れば、URLを維持していても順位は下がります。特に、旧サイトで長く上位にあったページほど、細部の記述が評価につながっていた可能性があるため、削る前に確認が必要です。

ページの統合そのものは悪手ではありません。ただし、統合先のページに統合元の要素が入っていなければ、統合元のキーワードでの評価は失われます。

内部リンクとナビゲーションの変化

グローバルナビやフッター、サイドバー、パンくずリストは、サイト内のどのページが重要かをGoogleに伝える役割も持っています。リニューアルでメニューを整理した結果、以前はナビから直接リンクされていたページが3階層下に埋もれる、ということが起こります。

本文中の内部リンクが旧URLのまま残り、リダイレクトを経由している状態も見落とされがちです。リダイレクトが正しく動いていればページは表示されるため、目視では気づきにくい点に注意が必要です。内部リンクの設計の考え方は https://qujiraseo.com/blog/naibu-link-harikata/ で詳しく整理しています。

noindex、robots.txt、表示方式などの技術設定

テスト環境で検索エンジンを避けるために入れていたnoindexやrobots.txtの拒否設定が、そのまま本番に持ち込まれるケースは珍しくありません。サイト全体が検索結果から消えるため影響は甚大ですが、設定を外せば回復に向かう原因でもあります。

ほかにも、canonicalタグが開発環境のURLやトップページを指している、本文がJavaScriptで描画される方式に変わりGoogleが内容を読み取りにくくなった、サーバー移転で応答が遅くなった、といった技術的な変化も原因になります。GoogleはJavaScriptによるリダイレクトについても、コンテンツがレンダリングされなかった場合に認識できない可能性があると注意を促しています。

公開前にやること

リニューアル公開前の準備手順
リニューアル公開前の準備手順

順位低下の多くは、公開前の準備で防げます。ここで作る資料は、万一落ちたときの調査にもそのまま使えるため、手を抜かずに残しておくことをおすすめします。

守るべきURLの棚卸し

最初に、旧サイトで検索流入や被リンクを集めているURLを一覧にします。Googleはサイト移転のガイドで、重要なURLをサイトマップ、サーバーログや解析ツール、Search Consoleの「リンク」レポートから特定するよう勧めています。

実務では、次の情報をURLごとに表にまとめておくと後の作業が楽になります。

項目取得元使い道
検索クリック数と表示回数Search Consoleの検索パフォーマンス優先して守るページの特定
主な流入クエリSearch Consoleの検索パフォーマンス公開後の順位比較の基準
被リンクの有無Search Consoleのリンクレポートリダイレクト漏れを防ぐ対象の特定
コンバージョンへの貢献GA4などの解析ツール事業上の重要度の判断

この表は、公開前の数か月分を保存しておきます。Search Consoleの画面は後から期間を指定して見られますが、旧URLと新URLが混在した後では比較がしにくくなるためです。

旧URLと新URLの対応表を作る

棚卸ししたURLのすべてに、移転先の新URLを1対1で割り当てます。対応する新ページが無いURLは、内容が最も近いページを移転先にするか、本当に不要であれば404や410を返すかを個別に決めます。

この対応表がリダイレクト設定の仕様書になります。リダイレクトは最終的な移転先へ直接向け、チェーンを作らないように設計します。過去のリニューアルで設定したリダイレクトが残っている場合は、それらも新URLへ直接向くように書き換えます。

変更を一度に詰め込まない

ドメイン変更、URL構造の変更、CMSの入れ替え、デザイン刷新、コンテンツの書き直しを同時に行うと、順位が落ちたときに原因の切り分けが難しくなります。Googleもサイト移転のガイドで、すべてを同時に変更せず、1つずつ順に行うことを勧めています。

予算や納期の都合で同時に進めざるを得ない場合でも、少なくとも本文の大幅な書き直しは公開後に分けると、URL移転の影響と内容変更の影響を区別しやすくなります。

発注時に仕様書へ入れておく項目

制作会社に依頼する場合、SEOの要件を口頭で伝えるだけでは抜け漏れが起きやすくなります。次の項目を仕様書や見積もりの範囲に入れておくと、責任の所在が明確になります。

  • 旧URLと新URLの対応表に基づく301リダイレクトの設定と、その動作確認
  • 本番公開時のnoindex、robots.txt、canonicalの確認
  • タイトル、メタディスクリプション、見出しの引き継ぎ方針
  • 構造化データやパンくずリストの引き継ぎ
  • 公開後の確認作業を誰が、いつまで担当するか

公開直後から数週間でやること

公開後に確認する項目の時間軸
公開後に確認する項目の時間軸

公開した瞬間から、Googleによる再クロールと評価の付け直しが始まります。最初の数日で致命的な設定ミスを潰し、その後は旧URLを起点に評価の移り方を追います。

公開当日に確認する項目

公開当日は、影響の大きい設定ミスがないかを最優先で確認します。

  • 主要な旧URLにアクセスし、301で新URLへ1回で転送されるか
  • 新サイトの主要ページにnoindexが入っていないか
  • robots.txtが重要なディレクトリをブロックしていないか
  • canonicalタグが正しい新URLを指しているか
  • 新URLのXMLサイトマップをSearch Consoleに送信したか

リダイレクトの確認は、ブラウザの表示だけでは301か302かが分かりません。HTTPステータスを確認できるツールやコマンドで、対応表のURLを一括でチェックします。Search ConsoleのURL検査ツールで、Googleから見た新ページの状態も確認しておきます。

Search Consoleで追う指標

公開後しばらくは、次の観点で週に1回程度、旧URLと新URLを並べて確認します。

見る場所確認すること異常のサイン
検索パフォーマンス(ページ別)旧URLの減少分が新URLに移っているか旧URLが減っても新URLが増えない
ページのインデックス登録新URLが登録されていくか404や「クロール済み、インデックス未登録」の急増
サイトマップ送信したURLの処理状況送信数に対して登録数が伸びない
検索パフォーマンス(クエリ別)主要クエリの平均掲載順位特定のクエリ群だけ戻らない

Googleのガイドでも、移転後はSearch Consoleのレポートを使って、旧サイトのトラフィックが減り新サイトのトラフィックが増えていく様子を確認するよう勧めています。

アドレス変更ツールを使う場面と使えない場面

ドメインを変更した場合は、Search Consoleのアドレス変更ツールで移転をGoogleに伝えます。ヘルプによると、このツールで移転を通知すると新しいサイトのクロールとインデックス登録が優先され、移転の状態は180日間続きます。リダイレクトは少なくとも180日間維持し、検索からのトラフィックがまだある場合はさらに維持するよう推奨されています。
出典: https://support.google.com/webmasters/answer/9370220?hl=ja

一方で、このツールはドメインやサブドメインの間の移転に使うもので、同じドメイン内でURLのパスだけを変えた場合には使えません。パス変更のリニューアルでは、リダイレクト、内部リンクの更新、サイトマップの送信で移転を伝えることになります。

リダイレクトの維持期間について、サイト移転のガイドでは一般的には1年以上とし、ユーザーの利便性を考えて無期限に維持することも検討するよう書かれています。リニューアル後しばらくしてサーバー設定を整理する際に、リダイレクトを消してしまわないよう注意が必要です。

すでに順位が落ちたときの戻し方

順位が落ちた後に確認する順番
順位が落ちた後に確認する順番

ここからは、リニューアル後すでに順位が落ちていて、公開前の準備も十分ではなかった場合の進め方です。旧URLの一覧が手元に無い状態から始めることを前提にします。

落ちたページを特定する

最初にやるべきは、サイト全体の流入グラフを眺めることではなく、どのページの、どのクエリが落ちたのかを特定することです。

Search Consoleの検索パフォーマンスで、期間をリニューアル公開前の数か月と公開後の同じ長さで比較し、ページ別に表示します。旧URLは公開後もしばらくデータが残るため、公開前に表示回数が多かったURLを上から順に拾えば、それが守るべきだったURLの一覧になります。リダイレクトや外部からのリンクで旧URLが残っている場合は、Search Consoleのリンクレポートやサーバーのアクセスログからも補えます。

拾った旧URLごとに、移転先の新URLと、主要なクエリでの公開前後の掲載順位を並べます。この時点で、下落がサイト全体なのか、特定のディレクトリやページ種別に集中しているのかが見えてきます。

確認する順番

原因の確認は、影響が大きく、直せば早く効くものから順に進めます。

  • インデックスの阻害: noindex、robots.txt、canonicalの誤りがないか
  • リダイレクト: 旧URLが301で、内容の近い新URLへ直接転送されているか
  • コンテンツ: 旧ページにあった、順位の決め手と考えられる記述が新ページに残っているか
  • 内部リンク: 落ちたページへのナビや本文からのリンクが減っていないか
  • タイトルと見出し: 主要クエリに対応する語句が、新しいタイトルや見出しから消えていないか

インデックスの阻害とリダイレクトはサイト全体やディレクトリ単位で一気に効くことが多く、設定を直せば回復に向かいやすい原因です。残りの3つはページごとの作業になるため、前の手順で特定した落ち幅の大きいページから着手します。

旧ページの内容がどうしても確認できない場合、Internet Archiveのウェイバックマシン(https://web.archive.org/)に保存されていることがあります。自社サイトの過去の状態を確認する手段として使えます。

なお、リニューアルとほぼ同じ時期にGoogleのコアアップデートが重なっていると、どちらの影響かの判断が難しくなります。その場合は、ここで挙げた技術的な原因を先に潰したうえで、https://qujiraseo.com/blog/core-update-junni-modosu/ で整理している手順で内容面の評価を見直してください。

元に戻すか、新しい形で直すかの判断

コンテンツや構成が原因だと分かったとき、旧サイトの状態に戻すべきか、新しいサイトの形のまま直すべきかで迷うことがあります。判断の目安は次のとおりです。

状況判断の目安
URLを変えたがリダイレクトが無い、または不適切新URLのまま、旧URLから正しくリダイレクトし直す
本文を大幅に削った新しいデザインの中に、削った要素を戻す
複数ページを統合して順位が落ちた統合先に統合元の要素を足すか、検索意図が別なら分け直す
ナビの整理で重要ページの階層が深くなったナビ、パンくず、関連ページからのリンクで導線を補う

いずれも、デザイン全体を旧サイトに戻す必要はありません。失われた要素を特定し、新しいサイトの中で補うのが基本です。URLをもう一度旧URLに戻す対応は、移転のやり直しになり再び評価の付け替えが発生するため、慎重に判断します。

リダイレクトをやり直すときの注意

リダイレクトが原因だった場合、設定を直してから評価が戻るまでには、Googleが旧URLを再クロールしてリダイレクトを認識する時間が必要です。直した直後に結果が出なくても、すぐに別の変更を重ねないようにします。原因と結果の対応が分からなくなるためです。

やり直しの際は、トップページへの一括リダイレクトを、内容の近いページへの個別リダイレクトに置き換えることを優先します。旧URLに外部サイトからの被リンクがある場合は、その旧URLのリダイレクトを特に優先します。被リンクの回収については https://qujiraseo.com/blog/hilink-fuyashikata/ も参考になります。

ここがポイント

修正したら、修正日と内容を記録しておくと、Search Consoleの推移と突き合わせて効果を判断できます。複数の修正を同じ日に入れるより、影響の大きいものから日をずらして入れる方が、何が効いたかを把握しやすくなります。

よくある質問

リニューアル後、順位はどれくらいで戻りますか

一律の期間はありません。Googleのサイト移転ガイドでは、中規模のサイトで大半のページの移転が反映されるまでに数週間以上、大規模なサイトではそれより長くかかるとしています。この期間を過ぎても旧URLから新URLへ表示回数が移ってこない場合は、待つのではなく原因の確認に移るべきです。

URLを変えなければ順位は下がりませんか

URLを維持すればリダイレクトに起因する問題は避けられますが、順位が下がらない保証にはなりません。本文やタイトルの変更、内部リンクの変化、noindexやcanonicalの誤設定、表示方式の変更でも順位は動きます。URL維持は対策の一部と考えてください。

302リダイレクトで公開してしまいました。どうすればよいですか

恒久的な移転であれば、301または308の永続的なリダイレクトに切り替えます。Googleは302や307の一時的なリダイレクトを、リダイレクト先が正規版であることのシグナルとしては使わないと説明しています。切り替えた後は、主要な旧URLのステータスを改めて確認します。

不要になった旧ページはどう扱えばよいですか

内容の近いページが新サイトにあればそこへリダイレクトし、対応するページが無く、検索流入や被リンクも無いのであれば404や410を返して構いません。関連性の低いページやトップページへまとめてリダイレクトするのは避けます。

まとめ

  • リニューアルで順位が下がるのは、旧サイトで評価されていたURL、内容、内部リンクのどれかが失われたり、別物に見えたりするため
  • 公開直後の数週間の変動は想定内。旧URLの減少分が新URLに移っていくかで、一時的な変動か戻らない下落かを見分ける
  • 公開前に守るべきURLを棚卸しし、旧URLと新URLの対応表を作ってから、301で直接転送する
  • 公開当日はnoindex、robots.txt、canonical、リダイレクトのステータスを最優先で確認する
  • すでに落ちている場合は、落ちたページとクエリを特定し、インデックスの阻害、リダイレクト、コンテンツ、内部リンク、タイトルの順に確認する

リニューアル後の下落は、原因を特定できれば打ち手は具体的です。どこから手を付けるべきか判断がつかない場合は、まず旧URLの一覧を作るところから始めてください。

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